自分で考えて動くとはどういうことか?
考えない人
入社したばかりの時や新しい環境に入ったばかりの時、自分で考えることをせず指示されたことや言われた作業をやるだけの場合があります。
その状況で考えないことが続くと、指示されたことを考えずにこなすだけの作業者「考えない人」に育つことがあります。
環境が人を変えるからです。環境が人をつくり出すと言ってもいいかもしれません。
私の主戦場であるIT関連のビジネスでも同じなのですが、
言われたことをそのままやるだけの「考えない作業者」がいますし、
ネガティブな条件が複数揃った場合、その状況におちいる場合もあります。
そのようなとき、自分が状況を打破するためだけに、具体的な手法やテクニック、スキルを求めがちになります。
しかし、それらを習得するだけですと、答えの無いカオスな状況になった場合、判断できずに行き詰まってしまいます。
そうなったとき個人を否定せずに、助けてくれたりアドバイスをくれる人が近くにいるのは幸運です。
アドバイスが、今の自分に気づく「きっかけ」になるからです。
考える人
逆に「考える人」は、どのようなアプローチをしているかと聞くと、「観察→判断→実行」プロセスを高速回転させてます。
観察して得た「入力(インプット)情報」を自分の「価値基準」と掛け合わせることで、選択肢を考え、仮説を立て、仮説を元に状況やアプローチ手段を選択します。
つまり、「考える人」は、実証実験的プロセスでアプローチしているのです。
試行し、その結果で「仮説」を立て、「仮説を元にまた試行し、その後に結果を検証する。そして検証した結果をモデル化する」ことを繰り返しながら量稽古をするので、成長スピードが格段に速いです。
「観察→判断→実行」プロセスは、マッキンゼーで開発された同じような手法で、「空→雨→傘」が知られています。
「空(事実を観察)」を見たら、「雨(解釈と判断)」が降りそうなので「傘(実行)」を持つようにするというものです。
次のページでは、「観察と判断と実行」について解説します。